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ADHD傾向にある子供にはどんな注意方法が良い?

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わがままやかんしゃくが多いけれど、発達障がいというほどでもない子、いわゆる「グレーゾーン」な子どもを育てている場合は、普通に注意をしていてもあまり効果がないことがあります。この場合、どういった方法で効果的な注意や行動の改善を促すことができるでしょうか。

 

小さな損か大きな損の二択で選ばせる

 

問題児などに対して行われる注意方法の一つで、「小さな損か大きな損」というものがあります。

具体例をあげると以下の通りです。

 

先生「今すぐ割った花瓶を片付けるか、タイムアウトに入った後に片付けるかどっちがいいか自分で決めなさい。」

 

この場合の状況は、生徒が友達と騒いでいて飾ってあった花瓶を床に落とした場合です。

問題児でない場合、生徒はすぐさま謝って片付けるかと思います。ですが、もし謝るのが苦手なタイプであったり、他人や環境のせいにする生徒であれば対応も変わってきます。なぜなら、割れた花瓶を片付けることは本人にとってとても嫌なことで納得がいかないためです。

 

グレーゾーンの子どもたちは、やる気や集中力と関係があるホルモンであるドーパミンが出にくい状態にあると考えられます。それによって、落ち着きがなかったり感情のコントロールが難しいことがあります。この場合、親や先生に褒められてもドーパミンは出にくいので、褒めて育てるというのがスムーズにいきません。その代わり、緊張ホルモンであるノルアドレナリンは出るのでそれを活用した注意の仕方が必要となります。

 

どっちを選んでも損。それなら小さい損の方がマシ!

 

グレーゾーンの子どもにとって、先ほどあげたような「選択肢を提示して、本人に選ばせるという」注意方法はどのようなメリットがあるのでしょうか。

 

メリットとして考えられることは以下の通りです。

 

・難しい場面でも自分で決断できる練習となる

・どちらが賢い選択か、熟考する練習となる

・選択肢を提示されている以上、自分に決定権があるので強制されたというネガティブな感覚が薄い

・どちらも損!という状況だとノルアドレナリンが出やすく、脳の機能が一時的に高まる

・もし「すぐに片付ける」と決断した場合、賢い決断であることと責任を持って片付けていることをそれぞれ褒められる機会ができる。グレーゾーンの子どもでも、しっかりと褒めることでドーパミンは出るようになります。

・先を読んで行動するような習慣が身についてくる

・親や教師は頭ごなしに叱ることがなくなる

 

しばらく続けると・・・

 

初めのうちは意地を張るので生徒もタイムアウトに入れられることがあります。それでもしばらくこの二択注意方法を続けていくと、生徒は諦めて、すんなりと小さい損を受け入れるようになります。結果的に、先生の指示に従うようになってきます。

 

グレーゾーンも訓練次第でいくらでも改善する

 

このように、グレーゾーンの子どもでも、自分自身の行動を改め、悪いことをしたらその責任を負うということを受け入れるようになります。もし受け入れない場合はより大きな損が待っているということを十分に理解するので、考えて決断する脳の機能が高まります。

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