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心理的な回復力【レジリエンス】評価表

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ユーモアのある家庭ですか?

皆さんは、子供が将来羽ばたけるようになるかどうかを考えるときに何が重要だと思いますか?

将来性に関する研究では、以下の順番で重要であるという報告があります。

 

1 目標を持って、そこに近づけるように自分らしい決断を日々くだせること

2 同僚、友達、親子との良好な関係を作ること

3 頭の中でいろんな情報をメモを使わずにまとめ上げる能力

4 義務教育などの知識や人生の経験

 

 それで、一見するとユーモアは関係がなさそうに見えます。ですが、実際はそうではありません。ユーモアによって鍛えられる能力は何かというと、「心理的な回復力」です。

 どんなに厳しい状態にあってもその中にユーモアを見つけられるかどうかでもある程度の心理的な回復力は高められます。これは、1番と2番に関わってくるので将来性を高める上でも非常に重要となります。

 

心理的なバリアー鍛えられるし評価もできる

 実はたった10項目の質問で心理的な回復力(以下レジリエンス)が高いのか、あるいは低いのかが判断できます。質問項目は以下の通りです。最低得点が0点で、最高得点が40点です。

 

0 いいえ全く 1 ほとんどない 2 時々ある 3 割とある  4 ほとんど毎回そうだ

 

1 私は変化があっても適応できます

2 進む先々のどんな障害も乗り越えられます

3 問題に直面しても、そこにユーモアを見出そうとします

4 ストレスを対処するたびに私は成長します

5 病気、怪我、苦境を乗り越えた後はバネのように元の状態に戻ります

6 どんな障害があっても必ずゴールを達成できることを知っています

7 自分にプレッシャーがかかっていても、集中は途切れずはっきりと考えられます

8 失敗では私が落胆することはありません

9 どんなに人生で困難に直面していても、自分のことを『強い人だ』と評価している

10 私は悲しみ、恐れや怒りなどの不快な感情を自分でコントロールすることができる

 

これは評価法にもなるのですが、実は鍛えるヒントにもなります。これらを普段から意識して行動するだけでも大きく変わってきます。 それこそ、脳の神経細胞レベルで変化します。

 

評価表の質問の意図

これらの質問の意図をもう少し解説します。

 

 変化への適応:学校や会社のルールが変わった場合、その適応や対応ができるかどうか。この能力が低いと、会社であればパフォーマンスと利益率の低い社風であり、人生であれば社会や時代への適応能力の低さを表します。

 障害を乗り越える:積極的に学べる機会を見つけ、自分の限界を常に試し続け、自分の能力や特技を高められるかどうか。これが低いと、現状を維持することがメインとなりパフォーマンスが低い社風となります。人生であれば、現状を維持して今のままでもどうにか過ごせる方法に頼りがちです。

 ユーモアを見つける:どんな危機に陥っても、常に楽観的でポジティブなところを見つけられるかどうか。楽観主義者と悲観主義者の比較研究によると、最終的には収益や人生の質が高いのは楽観主義者であると結論づけられています。

 ストレスの対処:自分に何かミスや失敗があっても、そこから何かを学びすぐに立ち直れるかどうか。これが難しいと、ずっとクヨクヨするので人生でも仕事でもパフォーマンスは大幅に減ります。

 ゴールの達成方法を見つける:目標達成のために、リスクの高い決定や現状を変えることを恐れない。また、一見すると達成が不可能に見えるようなゴールもいずれは達成方法が見えてくることも知っているかどうかです。

 プレッシャー:周りからの評価やフィードバックを学ぶ機会であると捉えている。また、どのような場面であっても常にリラックスをしておりパニックとならないかどうかです。

 失敗しても落胆しない:どんな危機に直面しても、自発的に自分から問題解決へと行動する。決して、嵐が過ぎ去るのを待つようなことはしない。

 高いセルフイメージ:「自分は強い人だ」など高いセルフイメージを持つことで、自分の決断に自信を持っており、それがどんな結果に繋がろうとも自分の行動の結果であると責任を持って受け止める。さらに、困難に直面すればするほどそれを乗り越える過程を楽しむことさえできるかどうかです。

 

まとめ

・ユーモアのある家庭を築き、どんな困難にも良い面があり、乗り越えがいがあるということを経験を通じて学んでもらおう。

 

参考文献

 

・Connor-Davidson Resilience Scale 10

 

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