前編に引き続き、子どもの苦手に適したわらべうたを紹介していきます。それぞれの苦手分野の原因を紐解きながら、どのような動きが必要なのか、どのようなわらべうたがその子の発達に対して効果的なのかを一覧で紹介する後編です。「わらべうたを取り入れたいけど、どのわらべうたを取り入れて良いか分からない…」という方にオススメの記事です。

人と関わるのが苦手な子
人と関わるのが苦手な子は、人と関わる経験が少ないことに原因の一つに挙げられます。その経験数が少ないため、他の人との楽しさを味わう経験も少ないのです。そこで、わらべうたを通して、触れ合う・一緒に楽しく遊ぶ体験ができる機会をつくってあげることが大切です。また、集団に中々入れないような傾向もあるので、他の人に注意を引きつけるようなわらべうたを取り入れることで、自然と集団の中に入れるようになります。
<効果的なわらべうた>
- おてぶしてぶし
- いっちくたっちく
- いちり にり さんり
- いっぽんばし
- とうきょうとにほんばし
- おふねがぎっちらこ
- おてらのつねこさん
- なべなべそこぬけ
- おしくらまんじゅう
- ちびすけどっこい
- ももやももや
- いちばちとまった
- どんどばし
- ひらいたひらいた
- げんこつやまのたぬきさん
- せっせっせ
集団で遊ぶのが苦手な子
集団の中に入れても、順番やルールを守れない子もいらっしゃいます。そのような子に対しては自己制御の要素が強いわらべうたを取り入れることが効果的です。例えば「だるまさんがころんだ」ではしっかりと止まる、走らないで歩くといった約束・ルールを決めることが自己制御に繋がります。全ての場面で全く同じルールや歌詞・リズムにする必要はなく、関わるお子様や状況に合わせたルール設定で問題ありません。順番やルールを守ること、交代や待つことを意識することで、遊びながら集団での関わり方を身につけられるようになります。はじめは自己コントロールできないお子様も、指導員と一緒に手をつないで身体の動きを合わせ、同調することができるようになると、少しずつ集団での活動ができるようになっていくのです。
<効果的なわらべうた>
- だるまさんがころんだ
- はないちもんめ
- ほずきばあさん
- こんこんさん
- かごめかごめ
名前を覚えるのが苦手な子
なかなか人の名前を覚えられない子には、人への興味が薄い傾向があります。そのような子には名前を呼ぶようなわらべうたが効果的でしょう。名前を呼び合うことで人の声への関心が向いたり、他の子の名前を覚えるだけでなく、自分の名前を呼ばれることで自己肯定感が育つことにも繋がります。
<効果的なわらべうた>
- ねんねこせ
- このこどこのこ
- はないちもんめ
- かごめかごめ
みんなと合わせられない子
みんなと合わせられないという子にはリズムを合わせるようなわらべうたが効果的です。
うたのリズムや他の子のリズムに合わせることで協調性を身につけることができます。
<効果的なわらべうた>
- ひらいたひらいた
- はないちもんめ
- くまさんくまさん
- 正月三日のもちつきは
まねが苦手な子
まねが苦手な子はミラーニューロンという神経が少ないことが要因です。ミラーニューロンは見る・聞く・まねるの経験を積み重ねることで鍛えることができます。
まねる要素の多いわらべうたを取り入れることで、遊びながら楽しくミラーニューロンをトレーニングすることができ、苦手を克服することができるでしょう。
<効果的なわらべうた>
- だるまさんだるまさん
- たけのこめだした
- げんこつやまのたぬきさん
- くまさんくまさん
- どんぐりころちゃん
前後編に渡って、子どもの苦手に合わせたわらべうたを紹介していきました。
わらべうたの教育的な効果・メリットは以前の記事で紹介しましたが、ただなんとなくわらべうたをするだけでは効果は薄いです。
子どもの苦手や課題をしっかりと把握し、どこを伸ばしたくてどのわらべうたをするのかという目的を持って行うことがとても重要です。
子ども楽しく取り組めるだけでなく、大人も一緒に楽しめるのでぜひ、わらべうたを子育てに取り入れてみて下さい。
また、KID ACADEMYのカリキュラムでも同じく、お子様の苦手や発達段階に合わせたわらべうたを行っています。
ご興味のある方はぜひお近くの校へ見学にお越しください。