一般的に、子供のやる気や学力を高めるために褒美などで釣るのはよくないとされています。
その主な理由は、「内発的動機(want toのモチベーション)」が「外発的動機(外部からの給料や褒美など)」によって潰されてしまうからです。
より分かりやすくいうと、せっかく本人にやる気が出て好きで勉強をしていたのに、褒美をもらうようになった途端、褒美がなければやらなくなってしまうということです。
実際、いくつかの社会実験などでもその通りの結果が出ると結論づけているものも多数あります。
そんな中、唯一褒美を使っても問題ない、それどころかむしろ高い効果が見込める可能性がある方法論が見つかりました。
褒美を与えた方が学力が高まった?
褒美にも与えるタイミングや条件など色々と制約はあります。代表的なものを4パターンほど紹介させていただきますが、実は一つだけ大正解の方法論が存在します。それがどれなのかをじっくりとお考えください。
1 本を一冊読み終えたら、即座に200円のお小遣いをあげる
2 本を一冊読み終えたら、来月に200円多めにお小遣いをあげる
3 テストでいい点をとったら、即座に200円あげる
4 テストでいい点をとったら、来月に200円多めにお小遣いをあげる
分析するとそれぞれこのように分けられます。
A 課題を達成した後
a )褒美を即座に渡すか
b)期間を開けて渡すか
B 褒美をもらうときは
a)知識のインプット(読書など)をして褒美をもらうか
b)アウトプット(試験など)をして褒美をもらうか
1から4の中でもっとも学力が高まると言えるのはどれか。 答えは、1番の「本を一冊読み終えたら、即座に200円のお小遣いをあげる」です。
つまり、褒美は課題を達成した直後に与え、なおかつインプットタイプの課題であることがもっとも良いということです。
A 課題を達成した後
a )褒美を即座に渡す ○
b)期間を開けて渡す ×
B 褒美をもらうときは
a)知識のインプット(読書など)をして褒美をもらう ○
b)アウトプット(試験など)をして褒美をもらう ×
数多くの観察から、読書をしてから褒美を与えるのがもっとも学力が向上することが分かりました。
もしみなさんが子供の学力を高めたいのであれば、読書をオススメします。どうしても将来のために頑張る、という気持ちが足りない場合は、読書をして内容を十分に理解していたら褒美をあげるというルールを敷いて守ってもらう教育方針は決して悪いものではないということです。