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発達障害とは

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発達障害という言葉を聞いて、皆さんはどんなイメージが湧きますか?

「付き添いがいないとだめ」

「心の問題でうまく社会に溶け込めない」

「何をするかわからない」

「奇声をあげる」

など色々とあるかと思います。  

じつは皆さんが思ってる以上に、発達障害はとても身近なものです。   

なかなか落ち着きがない子はいませんでしたか。

すぐにカッとなって怒り出したら手がつけられない子はいませんでしたか。

とてもこだわりが強く、急なスケジュール変更にとても怒りだす人はいませんでしたか。

一見どこにでもいる人に見えて、ちょっと癖がある人だなぁと思っている人は実は発達障害だったか、発達障害の可能性があります。

  

発達障害は心の問題ではない   

 

発達障害は心の問題ではなく、脳の神経の発達の問題であるということも脳科学で分かってきました。

発達障害児の脳の神経は、一般の人よりも成長が緩やかか、うまく繋がっていません。 それにより、脳の発達に問題がない人には見られない様々な特徴が現れます。   

例えば、すぐにカッとなったり、後先考えることなく危ない行動をとったり、不安を常に感じ続けたり、こだわりが強かったり、ほとんど誰とも話さず自分の世界に没頭するなどです。   

なぜこんなことがおきるのでしょうか?

ここで脳科学の知見を借りて脳の発達について説明します。

  

私たちが無意識に行うこと    

 

普段私たちの脳は、神経のやりとりを通じて体に指令を出したり、行動を決めたりします。 例えば、みなさんが「今夜はカレーを食べたい」と思ったとします。 カレーを食べるにはいくつかの手順を踏まなければなりません。  

・具材を用意しなければならない

・冷蔵庫にどんな具材があったか思い出す

・時間を逆算して具材を揃えるタイミングを決める

・お店でたくさんある中から必要な具材だけを選んで買う

・具材を用意できたら、カレーの作り方を調べる

・カレーの作り方を見ながら実際にカレーを作る

・その合間にサラダも作っておく

・サラダにばかり気を取られないように鍋の火も気ににとどめておく

・料理が完成したら、それらを食べやすくテーブルに配膳する

ただカレーを食べたいと思っただけでも、少なくともこれだけの手順をほぼ無意識に行う必要があります。 慣れた人であれば、体が勝手に動くかもしれません。 ですが脳の発達が正常に進んでいない場合、先を予測して事前に予定を組み立てるのが難しいことがあります。   

もし脳の神経が十分に発達していない場合こういったことが考えられます。

・冷蔵庫の具材を上手に思い出せず、同じ野菜を買ってしまう。

・買いに行くタイミングを決められず、ギリギリになって慌てて買うことになる。

・カレーの具材だけのつもりが、関係のないものばかり買ってしまう。

・カレーの作り方がなかなか覚えられず、なんども確認しているうちに焦がしてしまう。

・合間のサラダを作ることに集中しすぎて、カレーが鍋から溢れてしまう。

もしかしたら、この中の一部なら割と経験する方も多いのではないかと思います。少しなら問題ありません。ですがこれらが日常的に起きる、生活に支障をきたすほど頻発するということであれば脳の神経が障害されている可能性があると考えられます。

脳の神経が障害されている、とは一体どういうことでしょうか。

 

 

脳の中の光ファイバーと電話回線   

 

脳の神経には2種類の通信スピードがあります。

遅い方が秒速5メートルです。

これは、小学1年生が100メートルを走る時の平均時間とほぼ同じくらいです。

次に早い方が秒速100メートルです。

これは、日本で走るどの新幹線よりもさらに早いです。

つまり、小学生が走る速さと新幹線が走る速さの通信を行う、2種類の神経が存在しているということです。

より身近な例で言えば、電話回線でインターネットをするのと、光ファイバーでインターネットをするのとではその通信速度やデータの送信量などが断然違いますよね。

15年ほど前であれば、もしかしたらみなさん夜中のテレホーダイの時間帯を狙ってインターネットをしていたかと思います。 当時の通信速度は今ほど早くありませんでした。

画像を一つ表示するのにも、インベーダーゲームみたいに上からゆっくりと表示されていくので、全て表示するのにも時間がかかりました。ですが今でしたら気にならないくらい一瞬で表示されますね。チャットなどでも、通信速度に差があったがために話が合わない、話題にあった返事をしたと思ったらとっくに違う話をしていた、などということもありました。

使っている回線によって、通信の速度が全く変わってくるということです。

仮に、あなたが凄腕の為替トレーダーだったとします。あなたは円やドルなどを動かしてその差益で稼いでいます。ある時、大きな値下がりがおきて慌てて損切りの指令を出したとします。

光ファイバーなら問題なくすぐさまストップをかけられます。

しかしこれがもし電話回線だった場合、そのストップの指令が届くのに時間がかかり 残念ながら間に合わなかった、ということもおきてしまいます。

通信速度が遅く、出した指令が間に合わなかったせいで思った通りの行動が取れないということが、実は発達障害児の脳の中でおきているわけです。

 

脳は実は暴れん坊  

 

脳はつね日頃、自動的にいろんなことにストップをかける指令を出し続けています。

「いますぐ授業を抜け出して遊びたいな」

「あいつが気にくわないから殴ってしまおう」

「ベランダの手すりで逆立ちしたらどうなるんだろうか」

「隣の人が食べているお菓子がうまそうだ、奪って食べてしまおう」

こう言った欲求や、とりとめのない思考は無意識のうちに押さえ込まれます。一般的な大人であれば、光ファイバー神経が欲求を抑制する指令を出すので瞬時にストップがかけられます。しかし赤ちゃんの場合、神経はほとんど電話回線の神経なので、危ないことや本能的な行動をお構いなくやろうとします。 なぜならストップをかけるための指令がなかなか伝わらないためです。

もし、あなたの脳のスピードが電話回線であったとします。

電話神経と光ファイバー神経の速度には、20倍の差があります。いままでは問題なくストップをかけられていた信号が、電話神経だと20倍余計に時間がかかってしまうということになります。つまり脳の発達が十分でない場合、欲求、本能や感情をストップする能力が20分の1しかないことになります。

そうなると、とても衝動的であったり、集中し続けるのが難しかったり、感情のコントロールがうまく行かなくなるということがおきます。   

発達障害児の脳の中ではこういった障害があるということになります。

 

発達障害を改善するには?

 

発達障害児の脳の仕組みが分かりました。

基本的には、この神経の通信速度を高めるような方法を見つけることができればいいというわけです。

高め方にもいろんな方法がありますが、偏った方法で高めてしまうと悪化する場合があります。

バランスよく、偏りなくを改善するには、幅広く脳の機能や仕組みに関するしっかりとした知識と経験が必要になってきます。

ソウマハウスでは幅広くお子様の脳の機能を高めてくれます。

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