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せっかく高い学歴を手にしたのに、ほとんど意味がなかった!の脳科学

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「MBA(経営学修士)をアメリカで取りたい!」

「東大に入りたい!」

 

 このように子供が意気込んで勉強をしているとします。そして、その努力の甲斐あってついに思っていた通りになったとします。

その後について、少なくともふたパターンが想像できます。

 

一つ目「一流企業に就職できて結婚もして幸せな家庭を築いた」

二つ目「なぜか仕事がうまくいかず、3年以内にやめてしまう」

 

この差を生むのは運が悪かったからでしょうか。それとも他にも原因があるのでしょうか。

 

発達障がいだと目標の設定が甘くなる

 

 仮に二つ目の良くないパターンになってしまった場合、失敗の原因として考えられるのは、目標を設定するところまでは良かったのに、その設定方法に問題があった可能性があります。すなわち、“高学歴をゴールに捉えたか、ただの途中経過と捉えたか”です。

 

 例えば、「東大卒になりたい!」という目標を持って努力している人と「東大のある教授から直接教えてもらって、東大の敷地内にある資源を有効活用して世界的な社会問題を解決したい」という目標を持った人が努力している場合、それぞれの進み方やモチベーションに差が現れます。前者であれば、東大に入った時点でほとんどゴールを達成したようなものです。そうなると、ゴールが見えてしまって途中でやる気がなくなってしまう危険性が高まります。とくに、ADHDの人などにとってはただの消化試合なので、パフォーマンスが一気に下がります。一方、後者であれば、東大を卒業することは達成して当然の小さな通過点の一つに過ぎないので、モチベーションは長期的に維持され続けます。

 

ADHDだと途中でやる気がなくなってしまう理由に関してはこちらの記事をご覧ください。

発達障害とは ADHDその2

東大を出たのに上手くいった人とそうでない人の目標の違い

 

モチベーションを持って取り組むと脳のパフォーマンスが高まり生産性も大幅に向上します。

この原理を理解した上で、改めて読み返してみると冒頭で示した2パターンの違いの原因が見えてきます。

 

「一流企業に就職できて結婚もして幸せな家庭を築いた」

 という結果に至った人はおそらくもともと高い目標を設定していたと考えられます。MBAや東大は通過点に過ぎず、もっと大きな目標があったのでしょう。その地点から見下ろせば、MBAや東大が小さい石ころにしか見えていなかったのかもしれません。この「高いゴールを設定して行動する」というのは高度な脳機能を使います。未来記憶を作って、それを引き寄せるように行動できるように、前頭前野を軸に脳をフル回転させなければなりません。

 

「なぜか仕事がうまくいかず、3年以内にやめてしまう」

という結果に至った人は、おそらく最終ゴールがMBAや東大だったと考えられます。そこにはいればどうにかなるだろう。資格さえ取ればそのネームバリューでなんとかなるだろう。このような思考が、本人の主体性を鈍らせ、自分で人生を切り開く意識がなかなか芽生えなかった可能性があります。実際、前頭前野の機能が低下していると未来記憶を作ることが上手くいかず、主体的な行動が取れないばかりか、目先の一時的な快楽に負けることさえ増えてきます。

 

将来のためにならない目先の快楽を「即時低報酬」と呼びます。ちなみに、ADHDの方の場合 だと、この報酬を求めやすい傾向にあることが分かっています。

 

ソウマハウスの取り組み

 

ソウマハウスでは、この「即時低報酬」に依存しない子どもに育てるだけでなく、未来記憶を作って主体的に行動できる子を育てます。将来性と関係の深い脳の部位は特定できているので、そこを高めるだけでも将来性の高い子供に育てることができます。

 

せっかく手にした学歴やさまざまな経験を無駄にしないためにも、まずは土台となる能力をしっかりと底上げすることが重要となります。

 

お子様のことでご相談などあればお気軽にお問い合わせください。

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