ストーカー行為とは一体どのようなものでしょうか。
イメージとしては
・つきまとい、待ち伏せ
・見ているぞ!と伝えること
・会うことをなんども強要する
・無言電話
・恋愛妄想によるつきまとい
などが一般的かと思います。
では、脳の機能から考えて一体どういった障害を負うとこのような行動が増えるのでしょうか。それを特定することで予防策や改善方法が見えてくるかと思います。
前頭前野の障害
ストーカー行為のいずれの特徴にも共通して見られるのが、「自分の欲求を抑えられていない」ことと、「相手の迷惑を考えずに行動する」ことです。
これは言い換えると、自己抑制機能が低下していると考えられます。他には、相手の立場に立ってものを考えたり、相手の痛みを想像する能力が欠如しているとも言えます。こういった状態は、前頭前野の機能の低下によるものと考えられます。
これを予防するには、幼少期からの「正しいしつけ」とワーキングメモリトレーニングが重要となります。そうすることで、しっかりと前頭前野は発達し、相手の痛みを理解したり自分を抑制できるキレにくい子に育ちます。
食事からですと、ドーパミンを増やす取り組みを行うことが重要となります。ドーパミンが前頭前野を正常に機能させるのに必要なホルモンです。これがないと、前頭前野は働かないので集中力や抑制能力が低下します。ドーパミンを増やすには、肉などのタンパク質から合成されますのでタンパク質をとりましょう。
前帯状回
もう一つ共通している特徴が、「なんども同じ言動や考えを繰り返すこと」です。
・同じ人に粘着する
・同じ時間に無言電話を入れる
・同じ場所で待ち伏せている
・同じ言動を繰り返す
などです。これは、おそらくセロトニン不足からくる「注意の切り替え機能」の低下です。行動や感情の切り替えがうまくいかず、過集中状態に近いことが起きています。他の異性に気が向かない、強迫行動のように毎日無言電話をする、決まった時間に同じ場所に待ち伏せて、もし相手がいなかったらすぐさま手紙を入れるなど、変化を受け入れることが難しい状態になっています。
こういった悪い意味での過集中を予防するには、感情や行動の切り替えのしつけも必要になります。ここをしっかりと鍛えておかないと、大人になっても非常にわがままですぐにかんしゃくを起こす人になります。こうなると周りからひんしゅくを買って孤立します。するとますます輪をかけて頑固になり偏屈になり、最終的には社会から逸脱するリスクも考えられます。
食事からですと、セロトニンを増やすことが重要となります。なので、タンパク質の摂取と運動をするべきです。もしも運動をせずにタンパク質の摂取のみを実行すると、ドーパミンは増えますがセロトニンが増えない可能性があります。
つまり、もしも自分のお子さんの将来が気になる場合は、しっかりとしたスキンシップ、しつけ、食事が重要となるということです。