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全体的に行動がゆっくりな子に対しての改善方法

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動作がゆっくりで、指示を理解しているのかしていないの分からない子供というのは確かに一定数います。特に女子児童に多く、先生からすればそれほど手がかからないので叱られることがありません。しかし、それゆえ親の抱えている悩みに気づくことも多くありません。

 仮にこれを何かしらの発達障がいの種類と考えたら、一番近いのが「ADD」と呼ばれるものです。ADDの女児は大人になってもゆっくりで、マイペースな印象が強く、そこにつけ込まれて性被害に遭うこともあります。また、高学歴になることも少なくない反面、社会に出て仕事に就いたらミスを連発、忘れっぽい、マルチタスクが苦手と言うことで本人が生きづらさを感じることもあります。

 マイペースなのか、反応速度が鈍いだけなのか親からすれば判断がつきにくいかもしれません。もし、全体的に動作がゆっくりで言葉の返事もゆっくりだとしたらどのような方法で改善が可能なのでしょうか。

 ここでは、全体的にゆっくりな子供に対しての取り組み方法について色々と解説できればと思います。少なくとも考えられる原因は二つあり、それらについてのしくみの解説などを交えて進めます。

 

原因その1:神経の通信スピードが20分の1ほどに低下している。

 脳の神経細胞と言うのは、よく使うものであればとても素早く信号が伝わります。しかし、あまり使われない神経はそれほど発達していないので神経の速度が十分ではありません。そのため、その通信速度を早める必要があると言えます。もし神経の通信速度が遅いと、どのような弊害があるのでしょうか。事例をあげて解説します。

 例えば、好奇心旺盛の子供が火にかけられているヤカンをみて「あれに触りたい!」と思ったとします。一般的な子供であれば、「熱いものに触れると火傷する、火に近寄ると親に怒られる」といった記憶を自動的に検索して、脳のストップ細胞が「ダメ!ストップ!」と信号を送ります。オートマチックに行われるこの一連の作業のおかげで、ストップ細胞が発火して人は自制できます。ところが、もし神経細胞の通信速度が本来の20分の1しかなかった場合どうなるのでしょうか。

 まず、過去からの記憶の検索が非常に遅くなります。それにより、何か危険なことがあってせっかく学習をしたとしてもそれを有効活用するための機能が十分に備わっていません。それだけではありません。仮に記憶を検索できたとしても、今度はストップ細胞が「だめ!ストップ!」と信号を伝えるのにも非常に時間がかかります。20分の1の速度で伝わる信号は結果的には間に合わず、信号が届いた頃にはとっくに子供は大火傷をしています。

 つまり、神経のやりとりに必要な速度が障害されているだけで自制が利かなかったり、知識の検索まで手間取ると言うことになります。そうなってしまうと、返答をするにしても、考え事をするにしても、自制心を働かせるにしても全てが20分の1の速度で行われます。

 衝動的な子、落ち着きの無い子、ゆっくりな子の特徴などに関してより詳しくはこちらの記事をご覧ください。→発達障害とは

 

改善方法

栄養面

 通信速度を早めるには、二つの方法はあります。まずは、神経のスピードを高めるために必要な栄養素をしっかりと食事に入れることです。その栄養は一体何かと言うと、魚油に含まれているDHA、EPAです。一時期、頭がよくなると流行っていたDHAですが、実際は脳の神経のスピードを高めるための栄養素です。通信速度が早まれば当然頭の回転などが早くなるので賢くなる、と言うことです。しかし、最近の研究では、DHA だけを摂ってもそれほどの効果が見込めないと言うデータもあり、現時点でよりベターなのが、DHAやEPAの素となるαリノレン酸の含まれている亜麻仁油がオススメです。これであれば、体内で必要に応じてDHAやEPAなどに合成されます。

 

療育面

  栄養が十分あったとしても、そもそも練習をしなければ脳はどの神経を最優先に育てればよいのかわかりません。脳の栄養の再分配を手助けするためにも、実際にどんな行動を強化したいのかをしっかりと見極めます。話す時の反応速度を鍛えたい?思考速度を鍛えたい?キャッチボールができるようにさせたい?ではその行動の練習を増やすことが重要です。

 

 いくら栄養を適切に取っていてもそのままでは勝手には話す速度は早くなりませんし、思考速度も早くなりませんし、キャッチボールも上手くなりません。もしお子さんが他のお子さんからちょっかいをかけられて、やめてと言うのがワンテンポ遅いのであれば、まずは「やめて」と言う練習をしましょう。

 

練習方法 

 どのような練習が適切でしょうか。実際に例をあげて説明をします。

 親が事前にゲームの内容を子供に説明をして、本人にやめてと言う練習を手伝います。この場合、実際にあった「他の子供からちょっかいをかけられた状況」を再現するのでも構いません。

 数日ほどかけて反応速度が早まってきたら、今度は少しレベルをあげて「ありがとう」と「やめて」をランダムに言う練習をさせます。例えば、親が投げた青いボールをキャッチしたら「ありがとう!」、黄色いボールがきたら「やめて!」、緑色のボールがきたら「無反応でそのまま返す」などです。親がランダムに投げるボールの色に応じて自分の反応も変えなければいけないので、非常に良い行動の切り替えの訓練と反応速度の訓練になります。

 どんなことでも初めはうまく行きません。しかし、小さな成功体験を積み重ねていくことが重要です。必要に応じて親の補助を入れながら訓練をします。また、難易度も調整する必要があります。どのような補助が必要か、あるいはどのようにして難易度を調整するのかは親がクリエイティブに考える必要があります。どんな訓練であるにせよ、低い難易度から高い難易度へと移行し、補助も少しずつ減らしていき、最終的には補助がなくても本人が自分でできるように細かく成功体験を増やしていきます。まずはsmall winはから狙うと言うことです。

 

原因その2:ワーキングメモリのキャパシティが小さい

 ワーキングメモリとは短期記憶の一種で、これが低いと将来的に学力の低下、離職率の上昇、離婚歴の上昇などのリスクが高まります。ワーキングメモリが障害されている場合、ADD やADHDである可能性があります。

画像:http://www.mindsparke.com/adhd_strategies.php より

 

 画像は、ADHDと定型発達の子供のワーキングメモリの成長を年齢別に表したものです。青色の線が定型発達で緑色がADHDやADDです。

 8歳の時点ではそれほど周りの子と差を感じなかったとしても、15歳になるころにはそれが大きな差となって本人の生きづらさに直結します。また、ADDやADHDの場合、定型発達の子供のように年齢に応じて自然とワーキングメモリが伸びることはそれほど期待できません。それゆえ、先取りをする形で積極的に療育やトレーニングを通じて幼少期よりワーキングメモリを鍛える必要があります。

 ワーキングメモリを鍛えることに関しては様々な情報が錯綜しており、どれを信じれば良いか分からないと悩む親もそう少なくありません。ワーキングメモリトレーニングに関しては、ソウマハウスが専門的に行なっているので直接見てもらうことをオススメします。

事例として、自閉症と診断されていた子がワーキングメモリを鍛えた結果、就学前には定型発達と診断され直したケースがあります。また、聴覚的な注意機能が30台だった子が80台にまで回復した例もあります。お子様のことで気になることがあれば、お気軽にお問い合わせください。

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