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休憩や遊びの大切さ

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 子どもたちには、勉強や社会のルールを教えることも大事ですが、と同じくらい「休み時間」も大切です。とりわけ、ADHDの子どもたちにとって、身体を動かして遊ぶことは重要です。定型発達の子どもたちに比べて、ADHDの子どもたちは多動や衝動性が目立ちますが、そんな彼らだからこそ、より多くの外遊びの機会が必要なのです。

 

 ところが、教育熱心な保護者や教師の間では、他の学習の時間に比べて「休み時間」や「遊び」の時間は軽く考えらがちではないでしょうか。たとえば、宿題が終わらないなどといった別の予定があばそを優先して、遊びや休憩の時間を短く済ませてしまうなんてことはよくある話です。というのも、大人たちにとって「休み時間」とは、あくまでも他の活動の合間にある「余りの時間」くらいの意味しか持たないからです。大人たちにとって、その隙間のような時間の使い道はといえば、前の活動の疲を少し癒したり、次の課題に向けて準備をする程度のものです。

 そんな“大人の生活スタイル”にすっかり順応しきってしまった私たちからすると、わざわざ休憩のために公園まで外出して走り回るなどということは、面倒以外の何ものでもないでしょう。しかし、こそが子どもたちにとっては魅力的で、ご褒美になるのです。

 

 「ご褒美」などという書き方をすると、何かプレゼントや賞金のようなものをイメージしてしまいそうになりますが、そもまた“大人”な価値観でしかありません。

 子どもたちにとっての「ご褒美」とは、物やお小遣いを貰うこと以外にもたくさんあるのです。そは、先にも言った通り休憩や遊びの時間を作って公園に行くことであり、身体を動かして遊ぶことなのです。

 

 また、同じく子どもへの「ご褒美」として非常に大切なものに、親や教師から褒めらるという体験があります。特に、定型発達の子どもたちよりもADHDの子どもたちは失敗が多いので、褒めらる機会よりも叱らる機会の方が多くなりがちです。そんな彼らにとって、褒めらることは、自体が成功体験になって、自己肯定感を高める助けになります。

 したがって、もしも子どもが何か良い行為をした場合は、大いに褒めて遊びの時間を与えるべきです。親や先生といった身近な大人たちに自分を認めてもらい、安心感を得た上で、遊びの時間を通して生きる活動そのものの楽しさを体感すること。そうした経験が、彼らの生きる上でのモチベーションに繋がるのです。

 

 そでは、子どもから遊びを取り上げてしまったらどうなるのでしょうか。仮に、宿題が終わらないとか、何か悪い行いをした罰として遊びの時間を減らした場合を想像してみてください。大人の価値観からすば、は大した問題ではないように感じらるでしょう。しかし、子どもにとっては重大な悲劇です。彼らの発達にとっても、遊ばせないことは逆効果であり、禁忌とすら言えるのです。なぜなら、は彼らから生きる上で当然与えらるべき楽しさを奪ってしまい、苦痛を与えるからです。

 

「遊ばせる」ことと「褒める」ことには共通点があります。は、どちらも子どもに対するポジティブなはたらきかけであるということです。

 

 毎日忙しい中で子育てをしていると、親の手をわずらわせるような子どもの問題行動ばかりが目につきがちになってしまうものです。そんなつもりはなくても、親自身が気づかないうちに、子どもと遊んだり彼らを褒める回数は減っていき、代わりに叱ったり何かを強制する回数の方が増えていきます。まるで、“この子は親を困らせるためにわざとトラブルを起こしているのではないか”、と思える瞬間だってあるでしょう。我が子を憎らしく思ってイライラしたり、その後で、イラだってしまったことを後悔する日もあるかもしません。

 このような状況にずっと留まっていると、親子の間にはネガティブな関係性がより強く形作らていってしまいます。そこそ、勘違いではなくいつか本当に「親を困らせるため」に子どもが問題行動を起こすようになってしまう可能性も、ゼロではありません。

 

 そんな取り返しのつかない状態に陥ってしまう前に、ネガティブな関係性を断ち切り、ポジティブな絆を強めていくことが大切です。そのためには、次のような意識を持つことが肝心です。

 

  1. 子どもは、周囲を困らせようと思って問題行動を起こしているのではなく、助けを求めていると捉えるようにする

  2. 問題行動を矯正して消すだけではなく、望ましい行動を伸ばす意識も持つ

  3. 子どもには、叱る・強制する・罰を与えたり制限をする、といったネガティブなやりとりだけではなく、その回数を上回るだけのポジティブなコミュニケーションを取る

  4. 子どもの自己肯定感、安心感、達成感、幸福感を満たしてやる

  5. 孤立した育児にならないよう、親自身もまた風通しの良い人間関係を築く

  6. 時には自分自身の生い立ちも振り返る

 

 ひとつずつ順に説明していきましょう。

 

 まず第1は、子どもに対するネガティブな感情が高まりすぎないよう、冷静になることの勧めです。子どもが物を壊した、散らかした、指示に従わないといった問題行動に直面すると、どうしても子どもの行動に「悪意」や「挑発」を読み取ってしまいがちになります。親もまた人間ですから、悪意や敵意を感じ取ってしまうと、対立した相手を頭ごなしに押しのけたり、従わせようと躍起になってしまうかもしません。しかし、そういった子どもの態度も、悪気があるからではなく、彼らなりに困っていて、親の関心をひくための精一杯の作戦なのだと考えてみましょう。特に、ADHDの子どもたちは、脳を健全に活動させるだけの刺激物が必要なだけ分泌さないせいで、常に低刺激な状態に耐えています。そのため、足りない刺激を補おうと多動になったり、周りから叱らるような行動をわざと取ってしまうことがあります。そうした特性も理解して、感情的な対応に出る前に冷静さを確保しましょう。

 

 第2の「望ましい行動も伸ばす」意識および、第3の「ポジティブなコミュニケーションもとる」ことについてですが、は先ほど説明した通り、褒める回数を意識的に増やすことが、最も手近な取り組みの第一歩になるでしょう。「叱るな」、とか「甘やかす方が良い」と言っているのではありません。悪い行いをすば叱るのは当然です。ですが同時に、叱った回数よりも多く、些細なことでも良い面は積極的に言葉にして認め、褒めてあげる必要があるのです。子どもには、自分自身の良さや価値を自力で見つけることはできません。だからこそ、親が教えてあげる必要があるのです。そして、この褒める/褒めらるというコミュニケーションそのものが、ポジティブな関係性の強化に繋がるでしょう。

 

 第4の、自己肯定感、安心感、達成感、幸福感と言った感覚は、まで説明してきたような遊びや褒美の最中にこそ与えらる感覚ではないでしょうか。子どもは、自分の味方になってくて、自分を大切にしてくる大人を常に欲しているのです。彼らにとっては、そこそが生きるための気力になります。そして、を最も与えやすい立場にいるのは親をはじめとする子どもたちの保護者です。

 

 第5、6の親自身の人間関係や生い立ちについてです。こは、誤解を招くことも覚悟で言うならば、子どもの発達に問題があるとして専門機関を受診した親たちは、彼ら自身にも問題点が見つかることが少なくないのです。

 こには、二つの側面があります。まずひとつ目は、発達障がいは遺伝的な要因もあって生じるものなため、親もまた何らかの疾患を抱えている可能性があるという意味です。

 そしてもうひとつは、親もまた子どもの頃に不適切な育児で育てらたり、心に何らかの傷を負っており、そが後々、自分自身の子育てにも暗い影響を与えている可能性があるという意味です。

 子どもの発達障がいの原因に親自身を挙げたからといって、親御さんを責めているわけではありません。ただはっきりしているのは、親だって完璧な存在ではないということであり、は人としてむしろ当然のことなのです。遺伝的な要因は変えらないにしても、後天的な環境要因は、から改善していくことができます。そのためにも、子育ての悩みや子どもを巡る悩みをひとりで抱え込まず、相談先を見つけ、サポートしてくる別の大人たちや専門機関を探すことをお勧めします。

 キッドアカデミーでは、子どもの発達障がいを改善するだけでなく、親子の関係性もより良いものにしていけるよう、開かた環境を目指しています。

 

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