columnコラム

間違った褒め方/励まし方が、子どもの可能性の芽を摘む

2018/08/06

 仮に、あなたのお子さんが、学校や療育機関で知能テストなど、「能力」を測る試験を受けたとします。結果、お子さんの成績が、その年齢の平均よりも良くないと分かりました。

 

 さて、あなたはこの結果をどう受け止めますか?

 「私の娘/息子はできない子なのだ」、「ダメな子だ」と、子どもの不出来を思って落ち込みますか?

 それとも「自分の育て方が悪いのだ」、「私自身もあまり頭が良くないから」と、親としての自分自身を責めるでしょうか。

 或いは、「こんなテストに大した意味なんてない」「評価の仕方が間違っているのだ」とテスト自体を否定するでしょうか。

 それとも、全て見なかったことにして、「私には最高の子なのだ」と自分を慰めるでしょうか。

 

 我が子に対して学校などといった社会から評価が下されたり、第三者からの評価を受ける機会を全て避けて通ることはできません。しかし、保護者として子どもに対する評価をどのように受け止め、どんな風に振る舞うか、そういった「親としての態度」も子どもの将来に大きく関わります。

 先のテストで、親が取るべき行動は、子どもに落胆したり責めることでもなければ、自分を責めたり、評価自体を無視することでもありません。そうではなく、テストの結果はそれとして受け止めながら、「それだけが全てではなく、次の機会がある」と考えることが肝心です。また、「次の機会」に備えて行動すること、そのための意欲を親子が共に持てるような気持ちの切り替えが、とても大切になります。

 

 したがって、親が子どもの前で取るべき行動は、「よく頑張ったね」「とても集中していたね」と、結果がなんであれ、子どもの努力やその時の姿勢を褒めるべきです。そして、子どもの努力に対して「精一杯頑張ってくれて嬉しい」と、肯定的なメッセージで気持ちを伝えましょう。失敗する悔しさや落ち込みは共感するだけにとどめ、お説教はしてはいけません。すでに過去の事を責めても意味がないからです。逆に、「次はどんな課題が出るだろうね」「一緒に考えようね」などと次の成長のチャンスに目を向けさせ、話を広げる方が良いでしょう。

 

 それでは、子どもが普段よりも良い成績を出した時はどうでしょうか。学校や療育機関の課題に限らず、日常生活の中で、子どもが親の予想を越えた「良い行い」や「すごい事」をやってのけたとします。

 つい「あなたは賢いね」「天才だ」「よく出来たね」「頭が良いんだね」などと言いたくなりませんか?

 実は、こうした褒め方は非常に良くないという事実が、科学的に証明されています。というのも、「天才」「賢い」「頭が良い」といった「生まれつき備わっている力」を褒める言葉や、「出来た」という結果だけに目を向ける言葉は、その子の能力を「生まれつき」のものだと教え込む副作用があるからです。

 「生まれつきの力」を褒められて育つと、失敗したらその前提が崩れてしまうので、だんだんと失敗そのものを恐れるようになります。その結果、難しい課題に取り組むことが出来なくなるどころか、努力する事自体が怖くなってしまうのです。「もしダメだったら」「もし失敗したら」と、せっかく親に認めてもらった自分の価値が目減りすると考えるようになってしまうのです。

 

 ですから、子どもが何かにチャレンジした時は、結果に関わらず「努力」を褒め、失敗には「共感」を示し、次の機会にまた頑張ろうとなれる「意欲」がなくならないよう、子どもに寄り添って、子どもの知的好奇心そのもの認め、応援しましょう。


テストは子どもの「現在の能力」を測るものであって、「今後どのくらい成長できるか」までは測れない

 あなたは、人間の知能は「生まれつき程度が決まっている」と思いますか?それとも、「努力や訓練次第で大いに伸ばすことができる」と思いますか?

 実のところ、人は誰でも知能を後から伸ばすことができます。もちろん、生まれ持った素質の差が全くないとは言いません。ですが、我々が思っている以上に、人の能力は、学力だけでなく芸術的な力までも、訓練で大いに成長させることができます。

 たとえば、IQテストの結果が平均よりも高い人を見れば、我々は「頭が良い」とか「天才」と思うでしょう。逆に、平均よりも低い結果を見れば、「頭が悪い」と感じます。ですが、こうした結果ですら固定的なものではありません。

 そもそも、20世紀初頭に知能検査を考案したフランス人のビネーという教育者は、知能が一生変えられないとは思っていませんでした。それどころか、彼が知能検査を作った目的は、平均的な学習に付いていけない子どもを見つけ出し、軌道に乗せられるようサポートすることだったのです。

 ですから、もしも保育園や幼稚園、学校などで我が子に何か「問題」があると指摘され、病院で検査を受けた結果、発達障がいであるとの診断を下されたとしても、それは子どもの「現在の能力」に対するものだと考えましょう。それがその子どもの一生を決める訳ではないのです。むしろ、ビネーの知能検査と同じように、子どもをこれからサポートするために何が必要かを正確に判断するための目安だと考えましょう。

 

 相馬ハウスは、子どもの能力は後から伸ばすことができるという考えに基づき、適切な療育を施すための専門機関です。 

 

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